辞書の引き方  ウズベク語概要

ウズ和辞書

   この辞書を活用していただくため、辞書の引き方、キリルのラテン文字変換、かな漢字のローマ字化、辞書の品詞、日本語との対比を交えたウズベク語の概要をまとめました。
If you can't read Japanese character, see Lotin/Romaji sayt


目次
1 辞書の引き方

2 ウズベク語概要

辞書の引き方 ※ ※ ※

1 短い上の欄
(1) 空欄にウズベク語の単語(大抵のキリル文字の入力OK ただし出力はラテン文字。)または日本語の単語などを入れる。空欄にはデフォルトで、例示の単語 が入っているが、クリックで空欄となる。
日本語の場合 辞書形の単語でお願いします。訳文は一例なので、例文を先に見た方が、お探しの単語を見つけやすいかも。
(2) ウズベク語の単語は、接辞付きのままでよい。つまり、わかち書きされた言葉でよいし、辞書形でなくてもよい。たとえば、xursandaman は、形容詞xursand に 接辞aman が付いたものですが、そのまま入力してよい。
 インターネットなどで見られる わかち書きされた言葉(単語)は、コピーペーストで入力して使えます。
 なお、正書法が浸透していないこと また アルファベットが表音文字であることから、ネット著者により母音子音の使い方が異なります。不明なときは、一番下の欄で辞書単語を探してください。
(3) 日本語の単語などは、辞書中の訳語を手当たり次第に検索するものなので、なるべく短いものがよい。たとえば、「幸福」、「私の」など 。
 日本語は ひらがなカタカナ漢字と表現方法が多彩なのでヒットしないかも、その場合は別の文字で試してね!
 形容詞と副詞との使い分けは、言語によりかなり異なるので、ヒットしない場合は別の品詞形で検索してください。
 海外など日本語入力の使えない環境では、Ajax IMEを利用できます。
(4) 単語入力が終われば、「enter」キーを押す。
(5) 辞書中の単語が表示されます。辞書に無ければ、おことわりの旨が表示されます。
(6) 末尾に関連する言葉が表示される場合があります。クリックでその意味がわかります

2 長い中段の欄
 少し長めのウズベク語文章を簡易に辞書検索し、翻訳の一助とするため、設けたものです。
インターネットなどから コピー張り付け の方法により使うことを想定しています。
 辞書に該当する単語がなければ、その単語の訳語は表示されません。

3 一番下の欄
 接辞なしのウズベク語に限った辞書です。主に2文字以上の単語の訳が一覧表示されます。正しいスペルの確認にも御利用ください。なお、1文字の単語は、「1 短い上の欄」で探してください。「該当するものが多すぎるので、文字数を増やして検索してください」の場合も、「1 短い上の欄」で検索する方が早いです。

4 1〜3の欄は、直接にアクセスすることが できません(Forbidden となります。)ので、必ずホームページ(http://yaponcha.dip.jp/)を呼び出してから利用してください。

5 キリル文字について
 ウズベク語の正書法は、ラテン文字ですが、キリル文字も使われています。
 政府関係のサイトやウズベク母語義務教育ではローマ字のみですが、キリル文字は、民間では まだ健在。ラテン文字と同じ体裁のやっかいなキリル文字が混ざって使われていることもあります。
 なお、中東チュルク語諸国では、キリル→ラテンの流れがあります。トルコ語:1928年からラテン文字、ウズベク語正書法1995年:ラテン文字、カザフ語:ラテン文字化 2025年目指、タタールスタン:ラテン文字の使用を公的に承認、モンゴル語:パソコン上でのキリル文字・ラテン文字転写の公式対照表が決定
  本サイトでは、キリル→ラテンの変換を自動的に行いますので、キリル文字かどうか気にせずに辞書引きできます。なお、ö などのトルコ語特有文字には あまり対応していません。

  キリル→ラテンの変換は キリルをラテン文字に をご利用ください。(半角スペースや全角記号が 混じりがちのネット文書は、この変換でそれらを見付けて削除してから辞書引きしてください。)

ウズベク人など外国人と日本語でメールをする場合

  日本語の漢字やかなは、必ずしも外国あてのメールに対応していません(文字化け)ので、ローマ字書きが必要となる場合があります。変換プログラム  漢字・かなをローマ字へまたはJapanese kanji kana to roman letters converter   をご利用ください。

この辞書で 使っている 品詞 と その略語

品詞略語ウズベク語の略語英語の略語
名詞otnoun
単位単位o`lchamunit
形容詞sifatadj
数詞sonnumeral
代詞、代名詞olmoshpron
動詞fe'lverb
副詞ravishadv
後置詞後置ko'makchipost
接続詞bog'lovchiconj.
particle(不変化詞、助詞)yuklamaparticle
モダル・感嘆詞モダルmodal undovint.
擬音言葉taqlidiyonoma.
接辞、接尾辞suf suf
慣用句慣用 phrase
派生語派生 deriv.
熟語 idiom
複合名詞複名qo`shma otcomp. n
複合動詞複動qo`shma fe`lcomp. v
略語qisqartmaabbr.
接尾辞(suffix)を除く接頭辞prefprefpref

 

ウズベク語概要

ウズ和辞書

   ウズベク語は、独立国ウズベキスタンの唯一の公用語(国家語)でラテン文字で書かれる。古代からアラビア文字及びラテン文字で書かれていたが、ソビエト時代の50年間はキリル文字。
   言語学では アルタイ諸語 テュルク諸語 南東語群(チャガタイ語群)に分類される。ちなみにトルコ語は同語 南西語群(オグズ語群)。基礎語彙なら互いに50%は理解しあえる間柄なので語群は方言とみなす立場もある。両者の大きな違いはウズベク語に母音調和の少ないこと。
   なお、ウズベク語の中にも方言はあるが、フェルガナ・サマルカンド方言を元にした標準語が普及している。隣接するウイグル語・キルギス語・カザフ語は、ウズベク語で概ね意志疎通できる間柄。同じ発音の語彙が多い。

   (注)中央アジア諸国は、学術・技術分野など文化面ではロシア語に大きく依存しており、民族語の役割は小さい。(東南アジア・アフリカ諸国において、元の宗主国の言語 英語・フランス語等が 社会で大きな役割を果たしているのと同様。)
1 文字と発音
  正書法は、ラテン文字(ローマ字)25文字。
  W w は、借用語(microsoft word など)を除き使われない。正書法に「W w」はない。
  C c は単独で子音としてつかわれることがなく、常に Ch ch となる(借用語を除く)。

 母音は、正書法では6つ。
  「あ a」「い i」「う u」「え e」「ぁお o」(口を大きく開けた お )と「んお o`」(日本語のおに近い)
 リンクサイトを調べたり、ウズベク音楽を聞くと、「い i」母音は、単語により「い」または「う」に近い「うぇ」と発音される。これをカウントすると母音は7つ。なお、「あ a」母音にも2種類(はっきりした音と曇った音)の発音があるようですが、私には聞き分け不能。
  結論、8母音(普通の日本人に聞き分けできるのは7母音)

 子音は、正書法では23。W w は、一部の借用語を除き使われず、V v がそれに代わる。
  基本的に日本語の子音にプラス3つ。「巻き舌のル r」「かるい音のク q」「ハっ倒す:バッハの ハ x」
 なお、x→hとなる流れがあるので、うまく辞書が引けない場合には単語中のxをhに変えて試してみてください。

 母音子音の発音については、発音と日常会話  talaffuziを参照してください。

 音節は、日本語と同じく基本的に 子音+母音(CV)。長母音(母音の連続 または「`」が母音の後に付けられる)は少ない。

 促音(ちいさい っ ッ)は、子音の連続

2 言葉の並び など
 言葉の並びは、日本語とほぼ 同じ。
  S(主語) + O(目的語) + V(述語)。修飾語は被修飾語の前。後置詞が主。
  英語(S+V+O、修飾語が被修飾語の後である場合がよくある、前置詞が主)と比較すれば、まったく同じといってもよいほど似ている。
  したがって、辞書を引けば おおむねの意味がわかる。

 「てにをは」等に相当する主なものは、おおむね次のとおり。よく使われ、用い方も似ている。
  ib、に:daやga、を:ni、で:da、の:ning、へ:ga、から:dan、まで:gacha
  と:va、ら:lar、か?:mi?、だ:da、です:dir、したい:moqchi

 日本語で「〜し〜する」という表現がウズベク語では、「動詞+ib 動詞」+接辞となる。
 例えば、olib kelaman (取ってくる私)では、「動詞+ib 動詞」となっている olib kel を辞書登録してあり、単語 ol では「olib kel- 取ってくる」を例文としている。
 なお、「動詞+ib 動詞」の意味は、「qiynab keldi 悩ましてきた」のように日本語と全く同じ表現のものもあるが、わかりにくいものも多い。
 例えば「sotib ol- 買う:売りを得る」と「olib sot- 交易する:買って売る」。(日本語の「〜して〜する」の意味が 良く考えたらわかりにくいものもあるのと 同様かも?、例えば日本語で「行ってくる」と「これから行く」とは、どのように意味が異なるのか よく考えないと わからない。)

3 主題や主語を示す「は」「が」「の」にあたる 言葉(助詞)が ない。日本語の口語と同じ。
  通常、先頭の名詞が主語を示す。先頭の名詞がなくても述語に人称の接辞があれば主語が特定される。
 Men juda xursandaman あるいは juda xursandaman
 私は とても うれしい私                とても うれしい私

4 人称・複数など接辞が多用される・・・日本語との違い
 名詞には、サフィックス(接辞)を つける
 兄=aka 私の兄=akam 私の兄から=akamdan 私の兄たちから=akamlardan

 動詞、形容詞(述語)には、「人称や時制などの接辞」をつける
 私は 思う=o'ylayman (o'yla=思う +y=現在 +man=私)
 私は うれしい=xursandaman(xursand=うれしい +a +man=私)

 したがって、わかち書きされた言葉(いわゆる単語)の意味を理解するには、形態素(辞書に登録されている単語)に分解することが必要となる。
 本サイトでは、これを自動的に行い、あり得る全ての形態素を表示します。

 動詞は moq表記が正式ですが、moq自身も意味を持っていることや なじみにくいことなどから、「-」 表記しています。
 例えば、 olmoq は、ol として辞書登録し、例文では ol- と表記しています。

 訳には ひらがなを多用しています。理由は、漢字で書くと「いくつかの意味」になるが、日本語とウズベク語で「いくつかの意味」が同じである場合が多いこと、ウズベク語話者も想定しており、難しい漢字をなるべく避けたいことなどです。
また、文字化け防止の意味もあり、日本語での検索は難しい漢字を避けてもらうと有り難い。

5 日本人に理解しにくい発音・文法要素が 無いか または 少ない。
  北京語など東南アジアの言語に特有の声調がないので、単語が理解しやすい(同じ単語で声調により全く別の意味になることが無い)
  英語などに見られるアクセント位置の厳格な規則がない。
  トルコ語などに多い母音調和は 少ない。
  インド・ヨーロッパ語族に多い格変化、動詞の活用・屈折、性区分(男性・中性・女性名詞など)、定冠詞、が 無い。 前置詞は ごくごく少数。

6 ペルシャ語、アラビア語、ロシア語(ラテン語)など多くの言語の影響を受けている。意味の類似する語の数が多い。
  xotin(婦人)は、中国→モンゴル→ウズベクのようです。語の起源をさぐるとおもしろいかも?
  ペルシャ語は、チュルク語とともにウズベク語の元を構成する言語。現在でも ペルシャ語で ある程度まで意味が通じるようです。
  アラビア語は、イスラム教関係の言葉に多い。また、ペルシャ語はアラビア語の借用語が多い
  ロシア語からの借用語 は、いわゆる高級語彙に多い。ラテン語起源のものは、英語やカタカナ日本語でその意味を類推できる。例 grammatika=grammar=文法
  それらは、主に名詞をリストアップしています。動詞、形容詞などについては、ウズ語接尾辞のものと純粋借用語(ラテン語のロシア方言)とが混在しているからです。例 filtrフィルター、filtrlaフィルターにかける。
    ラテン語のロシア方言を借用した言葉の例
    名詞 ...tsiya=ラテン語の動名詞(動詞の分詞 tio, sio)=英語では tion,sion
    接頭辞 eks,avto=ラテン語(ex),ギリシャ語(auto)=英語では ex,auto
    ちなみに、高級語彙に限れば、ヨーロッパ諸国の言語は、ラテン語(ギリシャ語含む)の方言と言える。

7 トルコ語などでも指摘されているが、日本語に似た言葉があって、興味をそそられる。例 tepa(てっぺん)、ona(母):発音は「女」に近い。似た言葉は覚えやすい。
    また、接尾辞の使い方が似ているものがあるので、なじみやすい。名詞+la=動詞(日本語では名詞+lu=動詞)、名詞+li=形容詞(日本語では名詞+i=形容詞) など

8 正書法が浸透しておらず、借用語や方言が多い
 日本語に比べると 方言間の差は微々たる程度のようですが、表音文字を使うため、辞書引きの際に差が目立つようです。例 私 men(正書法) man(タシケント方言)。


 文法については、ウズベク語文法  grammatikaを参照してください。